ある意味いまのデジタル広告のツライ点が塗り込められたアドテックレポート

尖った靴を履いた広告代理店の人たちの祭典、アドテックのレポート。

 

調査によれば、米国における統合リーチは74.6%、うち重複するリーチは17.9%しかなく、デジタルでしかリーチできない層が年々増えてきているという。

(中略)

ただ一方で日本市場を見ると、電通の眞鍋氏によれば、統合リーチは91.3%。うち重複するリーチは41.9%もあり、「日本ではテレビがお化け的なメディアになっていて、テレビのリーチが強い」という状況だ。 

資生堂の小出氏も、「マス(テレビ)と同列にデジタルを検討するというスタンスは、プランニングにおいては弱い」と話し、その要因として「デジタルだけではリーチは稼げないのではないか、という感覚がマーケターにあるのではないか」と見る。

 ネット、アプリというデータドリブンごりごりな企業がこぞってテレビに広告を打つのはそれだけ効果があることお裏返し。デジタルではリーチを稼げないのは、マーケターの感覚ではなく事実なのではなかろうか。

 

例えば3種類のデバイスをまたいで1つのコンテンツを見た場合、3ユーザーとカウントしてしまうことがある。「3つのデバイスで見ても1人が3回見た、という風に認識してプランニングしていくことや、露出先のメディアの選定においてもリーチ、ユニークユーザーをベースに考えていくことが重要」だとし、ニールセンがそれらの解析が可能なソリューションを、2016年春にリリースすることも明らかにした。 

このダブル、トリプルカウントというのは話題にのぼることがおおいが、本当にコレが重要なのだろうか‥‥ 広告に成果が出ていないから細かい事が気になっているだけではないだろうか‥‥

 

こうしたツールの普及により、「届けたい人にちゃんと届いたことが可視化されると、どのような世界が開けてくるのか」

このツールの普及による見える化は、「溶けたい人にちゃんと届いたこと」の可視化ではなく、「届けたい人にまったく届いていないこと」の露見にならないだろうか。他人事ながら心配である。

 

高田氏は「(独特な日本の)デジタルにおけるマーケティングが、初めて(本当の)マーケティングっぽくなってくるんじゃないか」と期待を膨らませ、リーチの結果に応じたクリエイティブの検討が可能になることで「もっとクリエイティブに回帰するのでは」と予測する。さまざまなデバイスから、さまざまな趣味嗜好のユーザーがリーチしてくることを考えれば、検討が必要なクリエイティブは一層複雑化するからだ。 

ディスプレイ広告がクリエイティブに回帰せずに、チャネルの精度の問題になり、単価の下落を引き起こしたという轍を踏まないことをお祈りしている。

 

高田氏は「日本はテレビがすごく強い国で、(過去は)インターネットメディアに選択肢がそんなになかったから、リーチを明らかにする必要がなかったのでは」と分析しつつ、「本当のマーケティングは、リーチを元に広告をするものだという原点回帰があらためて必要」と強調した 

きっとこの発言をもとに、「デジタル広告の指標は「リーチ」に原点回帰すべき--アドテック東京」というタイトルが付けられているのだと思うが‥‥ いささかイメージが違うのは気のせいだろうか。

リーチを元に広告をすることと、リーチを指標にする事は違うくないか。

CTRだのCPAだの、消耗して大変な指標から、フワッとした指標に逃げたいという心の声が駄々漏れしているタイトルに感じるのは私だけだろうか。