世界最大の広告グループWPP参加のグループMが共通ID構想を発表した。
ディスプレイ、モバイル、ビデオ、オフラインCRM、アプリなどのクロスプラットフォームデータを[m]PLATFORMというプラットフォームによって、ひとつのIDに統合するらしい。
確かに一人複数デバイスの時代には、顧客情報は分断されている。もっと言えば同一スマホ内であったとしてもアプリごとにcookieが分断されていることはよくあることだ。
フェイスブックに代表されるメガプラットフォーマーは、ユーザーをログインさせることによりこの問題を乗り越えている。PCであってもスマホであってもタブレットであっても、ユーザーは単一アカウントでログインしてくれるのだから。
これが広告にも影響しており良いパフォーマンスを生み出すことは事実である。
プラットフォーム側にパワーを握られて代理店側が悔しい気持ちがあるのだろう。理解できなくもない。
しかし、忘れてはならないのはフェイスブックにログインするユーザーは広告のために同一アカウントでログインしているのではない。そんなこと誰もしたいとは思わないだろう。
グループMにおける共通IDは誰を向いているのだろう。広告主しか向いてないのではないだろうか。